雪

一昨日は今年初めての雪、しかもトゥレーヌ地域では珍しく10センチ程度積もるほどの大雪となりました。
とても寒くて18時頃に私も事務所を閉めようとしていたら、18時前にある男の子が事務所に入ってきました。

最近まで弊事務所兼ギャラリーでグループ展をしていた作家さんの一人の息子さんで展覧会中は何度も顔を見せていた、11歳の男の子、Richardです。

「あれどうしたの?」と聞くと「うん、もう展覧会は終わったから僕が来る理由はないんだけど・・。実は45分ほどもバスを待っていたんだけど、来ないんだ。あまりにも寒いのでココに来たんだけど、バスが来る間居てもいいですか?」ですって。

もう頭にも靴にも雪が積もってるよ!!
もちろん!と暖房の前に座らせ、紅茶を勧めたり、待っている間インターネットでTVでも見る?と薦めると「いや、そのここに居させてもらえるだけでも有難いのに、そこまでしてもらって悪いです・・」なーんて可愛いことを言う。
やーん、いいわよう。なんて気を許したのがいけなかった・・。

最初はものすごく遠慮していたのに、インターネットではこういうのにはまっているんだと、お気に入りの動画をみせたり、ビデオクリップみせたり、あるバーチャルシティでの交流を楽しんでいるみたいで「僕はここではホテルを経営していて、ビジネスをしているんだ!結婚もしてるよ。離婚もできるけど、今のところ同じ妻だよ。今日で16日目。
長いなあ~!でももっと可愛い女性がいたら乗り換えるのもいいよね・・・」

最近の子はませてる~。汗

そして喋るだけでは収まらず、私のアカウントまで創り出し私のバーチャルのアバターとか家を作りだした。
「この靴とこの靴どっちがいい?」
「うーん、右の方かな?」-私
「そうだと思った。あなたはこういうのが似合うよね。」

・・・・・・・私。

ということでべらべら喋り続けられて約2時間半も事務所に居座ってました。
途中で「お母さんに電話したら?」って言わなかったら、電話するのも忘れてたようです。「いいのいいの。お母さん8時に僕が行くはずだった道場に迎えに来てくれる予定だから。
で彼がお母さんに電話したのはもう8時前。

お母さん、びっくりしてました。
実はこのお母さん一度オープニングパーティーの時に挨拶した程度で、特に親しい知り合いでもなかったので、「ごめんなさいねっ、私この子がここに居るなんて知らなかったもんだから・・」とものすごく申し訳なさそう。

いえいえ、わかってますよ。このRichardの態度見てれば。
下手に頭が良い子供を持つのもある意味大変ですね。笑
申し訳なさそうなお母さんに対してRichardはあまり帰りたくなさそうでした。
おいおい、最初のあの遠慮深さはどこいった??

そういえば、昨日の夕方も彼、事務所に来ました。
どうやら気に入られた模様。笑

いつも子供達には懐かれる性質なんですが、ベビーシッティング業に転職しようかしら?

それにしても、雪が降るだろうことは前日から予想されてたみたいだし、雪が降ったらバスがいきなり運行しなくなるのもいつものことみたいだし、
学校とかバス会社とか、なんか対策打てなかったんでしょうか???

幸い、私が事務所にいたからいいもののこういうバスを待ち続けている子供たちって多かったのではないだろうか、と少し不安になりました。
携帯電話を持っている子供は少ないし、歩いて帰るには少し遠いところに住んでいる子も多いみたいだし・・・。
ものすごく疑問を感じたひと時でした。

現在、雪は降ってませんが地面が凍ってすべります~。
フランス在住の方、お気をつけください・・。

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