7月14日のフランス革命記念日にニースでトラックが花火客に突っ込み、
多くの死傷者が出たことは日本でも大きく報じられたと思います。
このニュースを知った時、大変驚いたのは当然ですが、同時に大きな違和感も
あったのは事実です。
(写真は lemonde.fr より。)
事件直後からメディアはおろか、オランド大統領さえも犯人の正体や事実確認が
できてない段階でそうそうにL’État islamique(イスラム過激派組織)のテロである(ようだ)
と決めつけてかかっている点。
本当にそうかもしれないけれども、そうでないかもしれない・・・。
何も証拠が無いのに決めつけてかかるのは非常に危険なことです。
しかもそれを、一国の大統領が軽々しくしてしまうとは。
こういった手法は洗脳の手法と同じです。
その後の調査でも犯人はうつ気味でふさぎこんでおり、軽犯罪歴はあるものの、過激派組織の一員としての
認識はされておらず、L’État islamiqueも事件から36時間も経ってから
犯行声明を発表。
そして昨日のドイツの列車での事件でも・・・。(今回の犯行声明は早かったですが、
先週遅かったですからね?)
これらの犯行声明も便乗声明のような気がしてなりません。
もう一つの見方として、例えば、ですが
この事件は単なる(という言い方にしては規模が大きいですが)精神的に病んだ
個人が発作的に起こしたこと、もしくは直前に表沙汰になったオランド大統領の
スキャンダルを隠すために国家秘密組織が仕組んだもの・・・と考えることも
可能ではないでしょうか?
(それはそれで問題なので、そちらの方が良かったという意味でもないですし、
そうだ、と決めつけるものでもありません。例えば、です。)
その危険性を証明する現象として、日本では報道はされてないのでは?と思うのですが、
ニースの事件があった場所の近くのレストランに助けを求めた
女性たちが門前払いを食らい、怒った女性たちはSNSで
この「このレストランは非道だ!この事実を拡散して懲らしめて!」と
レストランを中傷して、その記事はまたたく間に拡散しました。
その後、レストランは非難中傷、および脅迫まで受けてしまいましたが
事実として分かったのは、そのレストランは既にレストラン内のお客や
避難者を200人以上も受け入れており、ポリスからも安全の為
それ以上の受け入れをやめて門を閉めて待機するように、と指示されていたのです。
Karine s'occupe d1 restaurant à Nice Accusée sur Fb d'avoir refuse des gens en fuite elle est victime de lynchage. pic.twitter.com/zk64GxmCzE
— Eugénie Bastié (@EugenieBastie) 2016年7月15日
近年、ますますSNSで一般市民が気軽に情報を共有しやすくなり
便利&情報がたやすく手に入るようになりましたが、
同時に大きな危険性もはらんでいます。
災害情報でも同じことが言えるかと思いますが、いつ何時、どんな危険に遭うか
わからない時代だからこそ、情報は常に集めておく、そして
常にあらゆる可能性を並行に考えながら冷静に対応していく。
そういったことがとても大事なのではないかと、最近考えさせられたのでした。