シュヴェルニー城のゴルフ場に早朝集合念願かなって、首を長くして待っていた気球に乗ってきました。「念願」というのも、かれこれ2週間程前から幾度と天候に振り回され、決行日が延期されてきたたためです。
ある日は風が強く、雨の降る恐れがあるため[emoji:i-258]。またある日は、天候が良すぎて暑すぎる[emoji:i-1]上に、風が少なすぎるため[emoji:i-6]…と、毎回タイミングが悪く、延ばしのばしにされ、今回は4度目の正直。

トゥーレーヌ地方に、熱気球会社いくつかあるのですが、今回乗らせていただいたのはAU GRE DES VENTS(オ・グレ・デ・ヴァン)この気球会社は年間を通して、朝か夕方のフライト予約を受け付けています。私たちは、朝のフライト。それもかなりの早朝、集合時間は6時。場所はシュヴェルニー城の隣の、シュヴェルニーゴルフ場[emoji:i-23]。ということで、トゥール出発した時はまだ暗い時間、5時。当然この時間の起床は容易ではないけれど、気球に乗る事を考えれば私にとってはそう大変な事でもありませんでした。

さて、今回私たちのグループは、パイロット(1名)と他のお客様合わせて計8名でした。
全員集合したところで、早速みんなでフライト準備開始。添乗する私たちも、スタッフと一緒に気球の組み立てをします。これまで、気球のフライト準備について想像したことなかったのですが、以外に結構なお仕事です。というのは、我々を空へと飛ばしてくれる熱気を入れる上部の布(Balle=バル)が、予想よりはるかに巨大なのです。

最初に我々の前に用意されているのは、かご部分のみ。畳まれた布をまずはバル専用袋[emoji:i-10]から取り出し、広げ、かご部分に取り付けます。修学旅行の就寝準備時に、巨大で重たい布団をみんなで協力して敷いている感じでした。

扇風機で帆を広げます
そして、巨大扇風機で空気をガーっと入れて(10分くらい)、バルを膨らましていきます。膨らんだら、機体を上空へ上昇させるために、巨大ガスバーナーの様なもので熱気を入れたら、バルも準備完了。パイロットのゴーサイン[emoji:i-234]で、かごに乗り込み、気づけばゆんわりと離陸。気球いざ浮上。

5m/秒と、意外に急速に上昇。おぉーおー、と感激しているうちに、いつの間にやら気づけば高さ200mの上空に到達。後は、パイロットの調節と、風に任せて上空をお散歩です。飛行機のように、揺れることもなく、安定感は抜群。

気球の操縦士さん目の前には、まだ上りきっていない朝の太陽と、ミルキー色の空。そして、目下には、360度のパノラマ景色が広がります。道中では、シュヴェルニー城やフジェール城や大修道院…と、上空からの古城巡り。または、黄色のタピスリーを作るひまわり畑や、菜種畑、おもちゃのような小さな家々…、そして時々、牧場や畑の中で早朝から走り回るウサギや小さな動物も見つけることも出来ました[emoji:i-265]。

東京タワーや都庁から見る夜の東京の夜景も、凱旋門から眺めるパリの街も大好きだけど、200mの高さから浮遊しながら眺めるトゥーレーヌの自然たっぷりの景色は、それとは比較できない、これまた素敵なもの[emoji:i-187]。気球を見つけた、早起きの農民のムッシューがこちらに手を振ってくれたりと、平和なひとときです。

1時間程の、上空散策を大満足のうちに終えて着陸。我々は畑のど真ん中に着陸しました。着陸地は、天候や、乗員のリクエスト次第で毎回同じ場所ではないそうです。着陸の瞬間も、飛行機のような激しい音や揺れもなく、割と穏やかにストップ。

着陸後は、離陸の際と同様、みんなでお仕事タイム。今度は空気を抜きながら、バルを畳んでいきます。そしてバル袋に詰め込んで、かごを車の牽引台に戻して終了。

オ・グレ・デ・ヴァンのパイロットを含めたスタッフ陣は、全員非常に親切で、しかもおちゃめ。こまめにギャグ(時におやじギャグ)をとばしながら、和やかな雰囲気を作り、みんなの会話もはずみます。そして最後には、”グレデヴァンシャンパン”で乾杯[emoji:i-281]。
それから、名前入りのディプロム(搭乗証明証)授与[emoji:i-221]。個人的なディプロムに加え、IPSE向けに「会社の更なる盛業を願って」とのメッセージ入りディプロムもくれました[emoji:i-228]。

気球に乗りたい方、朝から気持ちの良い一日を過ごしたい方、この辺りの全ての古城巡りをする時間のない代わりに、上空からまとめて眺めたい方…、他では出来ない体験、本当にお勧めです[emoji:i-260]。