最近、フランス人学生に日本語のプライベートレッスンをしていまして、この学生くんが3月末に日本に短期留学に行くこともあって週に2回、1回2時間ずつ、約2ヶ月間という短期集中ペース。
私の本職はマーケティング・コンサルティングであり、日本語教師ではないことを学生さんに理解してもらった上で進める私の授業は非常に独特。
「外国語を習得するには、まずその国の文化を理解する!」
「言葉を学ぶ目的を明確にさせる!」
をモットーとしていまして
まず、文法の説明などはさらっと流し、とにかくニュアンスを変え、シチュエーションを変えながらの繰り返しの会話の練習・・・の中から自然にボキャブラリーが増えるようにして、日本文化の理解をする所から始まり
特に会話を続けるコツ、を中心に教えます。
そして最近気づいたのは、多くの人が文法がどうの、というよりも「会話」自体ができていない人が多いということ。
例えば下記のようなやりとりが授業でありました。
私「この絵とあの絵ではどちらが好きですか?」
学生「私は、あの金魚の絵(私の背後に金魚の絵が飾ってある)が好きです。」
私「日本語はあってるけど、会話になってないっ!!!!」
わかりますか?
これは文法の問題ではないのです。会話のコツというものでしょうか?
私は2つの絵を指してどちらが好きか聞いているのに、全く関係のない絵を好きだと答えている・・・。
これは明らかに間違いであり、こういう流れだと会話が全く続きません。
自分の好みを話す事はいいのですが、間が飛びすぎているのが問題なのです。
まずは、聞かれた絵に対してどちらが好きか、もしくはどちらも好みでないのであれば、それを伝えた上で
自分の思う所を述べれば会話は続きます。
例えば、こういう会話もありました。
私「なぜあなたは、外国語を勉強しているのですか?」
学生「私は外国語が好きだからです。」
私「なぜ、外国語が好きなのですか?」
学生「わかりません。・・・外国を旅行するのが好き(だから)です。」
一見、正しい会話のようにみえますが、これも間違い。
まず、私は外国語について聞いているのであって、旅行が好きかどうかなんて聞いていません。苦笑
・・・こういう風に言いたい気持ちはわかりますが、まずはロジックを整理しないと。
恐らく彼は無意識のイメージとしては、
「海外旅行するのが好き→旅行をスムーズにさせる為にはその土地の言語をしゃべれた方が楽しい
→だから外国語を沢山勉強したい」
もしくは
「外国人と話をして、色々な文化や考え方を知るのが楽しい→だから海外旅行をするのが楽しい
→コミュニケーションをする為には外国語を学ぶ必要がある」
というようなことなのです。
「相手が何を知りたくてこの質問をしているのか」
という点に注意して会話をすると、どんどん会話が発展していくこと間違いなし。
その観点からすると、文法やボキャブラリーの習得ばかりに気を取られずにまずは会話のキャッチボールができているかどうかが大事だと思います。
外国語に限らず、会話が続かない事が多いと感じる人、一度気をつけてみてくださいね。
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mi さん
わかって頂けて嬉しいです!
そうなんです、外国語を学ぶ前にまず母国語での会話さえ成り立っていない人が多い事を
最近よく感じます。
それでは本来の意味でのコミュニケーションはできないし、それこそが上達を遅らせていることに気づきました。
勿論、私も人に教える事を通じて日々精進しようと思っています!
> わかるわかるわかる。おっしゃることよーーくわかります!
> 私も自分の日本語力はとくに褒められたもんじゃないですが、
> 「相手の言いたいことを受け止め、そのうえで会話を発展させる」
> という、とうぜんの対人能力・想像力がないインテリさんに会うと、「あちゃちゃちゃ」と感じてしまいます。
> (コミュニケーションにはある程度の謙虚さが不可欠なので、自称インテリ程、アブナイ面が多いように思います)
>
> しかし、母国語の力量以上に外国語がうまくなることはありえませんから、日常生活から訓練してみて!というアドバイスしかありませんね☆
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わかるわかるわかる。おっしゃることよーーくわかります!
私も自分の日本語力はとくに褒められたもんじゃないですが、
「相手の言いたいことを受け止め、そのうえで会話を発展させる」
という、とうぜんの対人能力・想像力がないインテリさんに会うと、「あちゃちゃちゃ」と感じてしまいます。
(コミュニケーションにはある程度の謙虚さが不可欠なので、自称インテリ程、アブナイ面が多いように思います)
しかし、母国語の力量以上に外国語がうまくなることはありえませんから、日常生活から訓練してみて!というアドバイスしかありませんね☆