神秘的で不思議な世界・・・広大な二つの鍾乳洞
トゥレーヌ地方の真ん中に位置するサボニエール鍾乳洞は16世紀(1547年)、フランソワ1世皇帝時代にBernard Palissy(ベルナード・パリッシィ)により発見され、、1947年には二つ目の洞窟が洞穴探検家によ発見されました。これらの洞窟は約1km離れた幾何学模様の庭で有名なヴィランドリー城や、シノンの森まで通じています。(それらへ通じる道は閉ざされています。)
石灰石の洞窟の歴史は、中生代(2億5,000万年前~6,500万年前)にまで遡ります。ガロ・ロマン時代(紀元前121年~紀元5世紀頃(フランスが「ガリア」と呼ばれローマ帝国の支配下にあった時代)の墓場、石灰水からなる湖や滝、柱状の石灰石群、古代そこに生息していたであろう恐竜の模型など、遥かなる古代へ迷いこんだかのような錯覚を覚えます。
石灰水が造る自然の芸術作品
この辺りの、白く純粋なcalcite(方解石)を多く含んだ水(4,8 g/L)は、自然のアーティスト。様々なオブジェを滝の下に置き、石灰沈着作用を利用することで石灰の素晴らしい芸術作品が完成されていくのです。2週間に1回のペースで、周囲の作品との合体を避け
るためのスタッフらの手作業が加えられ、約半年~1年の期間を経て作品が完成します。
宝石のように輝く小さな人形などの置物や、19世紀の彫刻石版を利用した石灰石絵画・・・。時間をかけて丹念に作られた象牙のような、あるいは大理石のような豪華さを持つ独特で美しい作品たち。これらの芸術作品は2つの洞窟の間に設けられた売店で見ることができ、その素晴らしい出来具合には見ているだけでも飽きることがありません。
鍾乳洞の中でワインテイスティング
鍾乳洞の見学の最後に広いワインを試飲(dégustation) できるカウンターが設けられており、サボニエール鍾乳洞名物のロゼワインを味わうことができます。古代の情景に思いを馳せながら味わうワインはまた格別。他の見学者たちやガイドさんたちと気軽に会話できる雰囲気になるのも、美味しいワインのおかげかもいしれません。
サヴォニエール鍾乳洞 Les Grottes Pétrifiantes de Savonnières
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